オリーブ大事典 - 世界のオリーブ事情
世界に分布する
オリーブの品種
オリーブは品種によって、香りや味、含油率が大きく異なります。現在、世界で栽培されているオリーブは1300種以上。同じ国でも地域によって主要栽培品種は様々で、地域の気候に合ったものが育てられています。
気候が育む品種の特長
市場に流通しているオリーブの原産地は、ほとんどがスペインやイタリアです。特にイタリアは種類が豊富で600もの品種があると言われています。
日本を原産とするオリーブはありませんが、今では小豆島を中心に日本でも多種多様なオリーブが栽培されています。主なものとして、アメリカから持ち込まれたミッション、スペイン原産のマンザニロやネバディロブランコなどの品種があります。そのほか、原産地は不明ですがルッカというオイル用品種もアメリカ経由で日本へ導入され、多く栽培されています。
| 産地 | 品種 | 特長 |
|---|---|---|
| スペイン | ピクアル | スペイン南部で多く栽培されているオイル用品種。通常、オリーブは結実するために異品種交配を必要とするが、ピクアルは自家受粉でも実をつける |
| オヒブランカ | 寒暖の差が激しい地域でも育つ強い品種。比較的大型の実がなる | |
| アルベキナ | スペイン北部のカタルーニャ地方で多く栽培されている。小型の実が鈴なりになるのが特長 | |
| ネバディロブランコ | スペインでは最も一般的なオイル用品種。やや縦長の実で他品種よりも実が早めになる | |
| マンザニロ | 世界中各地で栽培されているメジャー品種。含油率が低めで果肉が柔らかいので、果実加工用に栽培される | |
| イタリア | コラティーナ | イタリア南部で栽培されているオイル用品種。収穫量が多く、実は丸みを帯びた卵形で、葉は細長く大きめ |
| オリアローラ | コラティーナと並ぶ南部の主要オイル品種。他のオイルとブレンドされて商品になることも多い | |
| モライオーロ | トスカーナ地方原産のオイル用品種。ポリフェノールの含有量が多いのが特長 | |
| フラントイオ | 中部で栽培されているオイル用品種。果実は縦長の卵形で、含油率が高い。適応力が高く、アメリカやオーストラリアなど世界各地で栽培されている | |
| レッチーノ | イタリア全土で栽培されているオイル用品種。フルーティな香りのオイルがとれるのが特長。比較的、病害虫に強く世界中で栽培されている | |
| タジャスカ | 主に北部で栽培されているオイル用品種。果実は優しくてマイルドな香り | |
| フランス | ベルダル | オイル用品種で、ほのかによい香りのする花が特長 |
| ピッチョリーネ | 実は中型で、オイルにもテーブルオリーブス(ピクルスなど)にも使用される | |
| パラゴン | オイル用品種。フランス原産だが、オーストラリアを中心として世界各国で栽培されている | |
| オーストラリア | サウスオーストラリアベルダル | 南オーストラリアで栽培されているフランス系品種。葉が大きいのが特長 |
| ウエストオーストラリアミッション | オリーブオイルとテーブルオリーブス用に栽培されている。アメリカのミッション種とは実の形状が異なる |
世界のオリーブ事情
- 世界に分布する
オリーブの品種各生産地で異なる品種のオリーブが栽培されています。さまざまな味や香りのオリーブがあり、1300以上の品種があると言われています。
- 日本と世界の
オリーブ事情を比較オリーブの生産量・輸出入量のデータから、世界各国のオリーブ事情が見えてきます。
